本サイトでは、歩行や入浴、着替えといった日常動作に 介助が必要になったとき、できるだけ自宅で生活を 続けられるよう家庭内で支援することを「うち介護」と 呼んでいます。
うち介護の負担を減らす技術の紹介や、質問・相談のコミュニティ、介護にまつわる情報提供などの コンテンツを通し、日本の介護の未来を明るくして行こうという思いを込めて、本サイトを運営しています。
うち介護のつらくない続け方、賢いやり方の参考として。
同じ境遇の方と相談したり、悩みを共有する場として。
介護情報の集まるポータルサイトとして。
本サイトを通じて、介護に携わる方の負担が少しでも減ることを願っています。
リビングウィル
お盆で実家に帰省したところ、父からリビングウィルの相談を受けました。
リビングウィルは、まだ自分が判断できる状態の時に、終末期の治療に関する希望を記しておく書類です。
父は以前、軽いくも膜下出血(に類する病気)を患ったことがあり、いつ何時再発するかわかりません。
自分が倒れた場合、身体中に菅やチューブを差し込まれ、延命だけを目的に生きるのは辛い、と父はいいます。
リビングウィルにはいくつかの選択肢があり、「すべての活動による延命を希望する」から「水分補給も行わず静かに終末を迎えたい」まで、いくつかの選択肢があります。
父は「水分補給も行わず、静かに終末を迎えたい」を選択すると言います。
同居している兄夫婦と私たち夫婦を前に、「だから書類に署名、押捺してほしい」と言われました。
リビングウィルの書類に法的な保障はありませんが、医師がリビングウィルの意思に従っても、罰せられることはありません。
兄も私もあまりに突然のことで、びっくりして、ちゃんとした返事ができませんでした。
以前から「見苦しい死に方はしたくない、お前たちに迷惑をかけたくない」と何度か言っていたので、気持ちはすごくわかりますが、面と向かって書類を出されると判断ができなくなってしまいました。
自分もリビングウィル制度には賛成ですが、身内でそれを提案されると、戸惑うばかりです。
父の意思を尊重してあげたいという気持ちは十分にありますが、まだ判断できません。
もし自分の父親からリビングウィルの相談を受けたら、どう対応するでしょうか。第一に本人の意思を尊重してあげたいと思いますが、遠い親戚には納得してもらえるだろうか、それで自分の気持ちは収まるだろうかと、悩むでしょうね。共感します。
リビング・ウィルの書面があると、家族とお医者様が冷静に判断できる。そこが優れている点です。家族にとってなかなか難しい判断だとは思います。ご兄弟でよく話し合ってください。
二十年以上前ですが父が亡くなりました。大動脈瘤破裂で、入院して治療する間も無くでした。
あとで父の遺品を整理していたら、父の伝言がでてきました。「斃れて入院した場合、延命措置は一切しないでください」という趣旨の手紙でした。
「こうしてほしい」という希望を子供には直接言えなかったんでしょうね。
親子の間柄だから、言えないこともあります。ちゃんと伝えなければならないのだけれど。
介護仲間では、ときどき話題にあがります。
ただ自分の母が書く、と言ったらそれはまた違う話になりますね。
残される家族の気持ちがいちばん大事かと。
終活ブームとでもいうのでしょうか、リビング・ウィルに注目する高齢者が増えてきたようです。
「リビング・ウィルセミナー」と銘打って書き方をアドバイスする社会福祉法人もあります。
また地方自治体がセミナーを開催することもあります。
父はリビングウィルをあるテレビ番組で知ったとのことです。そこでは、父親の遺産が莫大で、兄弟で駆け引きする内容だったそうです。「俺の遺産は少ないのでその心配はないけど」と笑っていました。
知りませんでした